MOMIJIオンラインショップが新規開店!

岩手初の鹿肉ブランド・大槌ジビエとは【私たちのこだわり】

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岩手初の鹿肉ブランド・大槌ジビエとは【私たちのこだわり】

大槌ジビエとは?

三陸海岸の中央に位置し、北上山系の緑豊かな山林が広がる、
まさに海の幸と山の幸に恵まれた岩手県大槌町。
そんな大槌町で生まれた「大槌ジビエ」は、
MOMIJI株式会社が手がける、岩手初の鹿肉ブランドです。


豊かな森で育まれた鹿を、MOMIJI独自のクオリティでお届けしており、
「うま味」「柔らかさ」「臭みのなさ」の三拍子がそろった逸品と
全国のジビエ専門店からジビエ初心者の方まで、好評をいただいています。

食肉販売だけでなく、野生鳥獣による被害、いわゆる『害獣問題』を解決するためのハンター育成、
ジビエを通じて命を学ぶ「大槌ジビエツーリズム」など、
さまざまな方向から大槌町を支える事業へと成長しました。

この流れを地方創生につなげていければと、
「大槌ジビエサイクル」として全国の地方自治体と連携し、各地で講演も行っています。
こうした取り組みが高く評価され、『新しい東北 復興ビジネスコンテスト2020優秀賞』、2021年に『第5回ジャパンSDGsアワード特別賞』を受賞しました。

しかし、これまでの道のりは困難の連続。
それでも『「害獣」を「まちの財産」に』という代表・兼澤幸男の熱い想いのもと、
立ちはだかる障壁を乗り越え、「大槌ジビエ」は成長しつづけています。


※MOMIJI株式会社を含む大槌ジビエソーシャルプロジェクトに携わるメンバーは、
鹿などの野生鳥獣を『害獣』とは考えておりません。農作物被害に対する有害駆除を行う中で「奪った命を価値のあるもの」として活用できるようジビエ事業を推進しています。


大槌ジビエが美味しい理由

MOMIJIの鹿肉が、美味しい理由

うま味が濃く、柔らかさと臭みのなさが評判の大槌ジビエ。ジビエ初心者の方にも、食べ慣れている方にも「鹿肉ってこんなにおいしかったんだ!」と感じていただけるよう追求しつづけています。上質な肉質を追い求めた結果、狩猟から食肉加工まで一切の妥協を許さない、独自のガイドライン「MOMIJIクオリティ」を確立しました。こちらで、少しご紹介します。

 

 

【MOMIJIクオリティとは】

1.若い鹿のみを食肉に
栄養豊富な広葉樹の実を食べて育った大槌のニホンジカは、大型でしなやかな肉質をしています。とくに精肉は、肉質の柔らかな「3歳以下のオス」と「4歳以下のメス」の鹿のみに限定。狩猟時は鹿のストレスを極限まで抑えるため、急所を狙い一発で捕獲しています。

※野生動物の年齢は、歯・角・個体の大きさ・毛並みなどから、ハンターの知見により総括的に判断しています。

2.捕獲後1時間以内に自社工場で処理
国のガイドラインでは捕獲後、2時間以内の処理が定められていますが、MOMIJIではさらに迅速に自社工場に運び、1時間以内に加工処理を行っています。このようにスピード感を持って行うことが、ジビエとしてのおいしさに直結するのです。

3.丁寧な血抜きと電解水殺菌
ジビエをおいしくいただくには、捕獲直後にその場で行う丁寧な「血抜き」が重要です。工場に運ばれてきた鹿肉は、電解水殺菌や放射性物質検査などをしっかりと行い、高い水準の品質を保持しています。

 

 

大槌ジビエ誕生のきっかけは東日本大震災と野生鳥獣被害

大槌ジビエ誕生のきっかけは東日本大震災と害獣被害

リアス式海岸の深い湾を有し、緑豊かな森が育んだ栄養豊富な海水による養殖業が盛んな大槌町。しかし、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けたことから、食品の出荷制限に苦しめられてきました。代表・兼澤も実家の被災を機に、地元で働くことを決意します。

さらに同時期、野生鳥獣が田畑を荒らすなどの被害も深刻化。猟師の高齢化や原発事故の影響により、狩猟者たちは減少の一途をたどっています。岩手県の鹿による農作物被害は年間約2億円にものぼり、それが原因で農業を辞めざるを得ない人も増えました。

2014年、恐れていた鹿による農作物被害が発生。大槌町の米が大不作になりました。祖父が農家を営んでいたという兼澤は、このとき生まれて初めて自分でお米を購入したと言います。しかし、この出来事こそが大槌ジビエ誕生のきっかけとなったのです。

  

 

大槌ジビエをより多くの人に届けるために

奪った命に感謝し、多くの人々に届けるためには

翌年、「悪さをする鹿を許さない」と兼澤は狩猟免許を取得し、鳥獣被害対策実施隊の一員として活動をはじめました。しかしハンター2年目、あるジレンマに陥ってしまいます。

大槌の猟師には古くから“奪った命をありがたくいただく”という精神が根づいています。しかし、駆除した鹿をすべて自分たちで食べ切ることはむずかしく、仕方なく焼却処分する日々…。鹿たちの命を価値あるものにできないか、そう考えるうちに「多くの人がおいしく、安全に食べられるジビエ」としての道を模索することになりました。

しかし、当時の岩手県にはジビエ事業の前例がなく、手探り状態のまま全国のジビエ事業者を視察。そして、この事業の持続可能性を探るために県や町を巻き込んで勉強会を重ね、2年半の奮闘の末、2020年4月MOMIJIが誕生しました。

  

 

大槌ジビエソーシャルプロジェクトの発足へ

全国の地方自治体と、ジビエでつながるプロジェクト

こうした野生鳥獣の被害に悩むのは大槌町だけではありません。全国各地の被害は年間200億とも言われ、大きな社会課題になっています。これらを持続的な仕組みで解決していくために「大槌ジビエソーシャルプロジェクト(OGSP)」を発足しました。

食肉加工だけでなく、革や角はクラフト作家へ提供するなど、余すところなく大切に活用しています。また、若手不足にあえぐハンターの育成やジビエを通じた観光事業にも力を入れ、これらのサイクルを全国の地方自治体と協働しています。

大槌ジビエサイクル図

なかでも「大槌ジビエツーリズム」は、ジビエはもちろん海の恵みも同時にいただけるGBQ(ジビエバーベキュー)に加えて、ハンター同行や解体見学など、生命の大切さを知ることができる究極の食育体験です。

この活動の輪が日本全国に広がり、地域活性化につながることを願っています。

MOMIJI株式会社



文:國澤芽衣 編集:飯田りえ 編集協力:しかくいまる

 

 

兼沢幸男(かねさわゆきお)

監修:MOMIJI株式会社代表/ハンター

兼澤幸男(かねさわゆきお)

1984年岩手県大槌町出身。東日本大震災前は船乗りだったが、震災で母が行方不明になったことをきっかけに、大槌町にUターン。シカによる農作物被害や、その駆除を行うハンターの減少を知りハンターに転身。有害駆除をする中で「奪った命を価値のあるものに」とジビエ事業化を目指す。2020年5月、野生の鹿を捕獲・食肉加工するため「MOMIJI株式会社」を設立。コロナ禍で販路がなくなり、直販サイト「ポケットマルシェ」での販売を開始。ホテル・レストランの注文も多く、現在、工場拡大を計画中。地元に新たな産業を生み出すべく、日々奮闘している。


藤原朋(ふじわらとも)

監修:藤原朋(ふじわらとも)

株式会社ソーシャル・ネイチャー・ワークス代表取締役。1984年秋田県秋田市生まれ。幼少期から学生時代を宮城県仙台市、山形県山形市で過ごす。大学卒業後、輸入商社などを経て、2011年地元・仙台に戻る。その翌日に東日本大震災が発生。2012年、宮城県石巻市に移住。石巻の食文化をテーマにしたキッチンカーを立ち上げる。2017年、岩手県大槌町の官民連携事業の運営に関わり、大槌町復興推進隊として着任、移住。地元のおばあちゃんから野生鳥獣の有害捕獲について相談を受け、2020年5月、官民連携協働事業「大槌ジビエソーシャルプロジェクト」を発足。

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  • MOMIJIコラム編集部